AI副業のPC代は経費になる?雑所得は40万円特例が使えない
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AI副業のPC代は経費になる?雑所得は40万円特例が使えない

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AI副業のために買ったパソコンは、副業で使う分なら経費にできます。ただし、買った年に全額を経費にできるかどうかは、購入額と所得区分で決まります。

2026年4月から「40万円未満なら一括で経費」という特例が広がりました。ところが、この特例は青色申告者だけのものです。会社員の副業に多い雑所得では使えません。雑所得の人が30万円のパソコンを11月に買うと、その年に経費にできるのは1万2,500円ほどです(計算は後述)。

画像生成やローカルAI用に高いパソコンを検討している会社員に向けて、年末に買う前に知っておきたい分かれ目をまとめました。最終確認日は2026-10-10です。

経費にできる額は購入額で4段階に分かれる

パソコンの経費の扱いは、購入額によって次の4段階に分かれます。

  • 10万円未満:買って使い始めた年に全額を経費にできる
  • 10万円以上20万円未満:3年で均等に割る「一括償却資産」を選べる
  • 10万円以上40万円未満:青色申告者だけ、年300万円まで全額を経費にできる
  • それ以外:法定の耐用年数(パソコンは4年)で少しずつ経費にする

少しずつ経費にする方法を「減価償却」といいます。高いものを長く使う場合、その年数に分けて費用にする考え方です。国税庁のタックスアンサーNo.2100がこの4段階を説明しています。

判定は税込か税抜か

10万円などの金額は、経理の方式で税込か税抜かが決まります。消費税の免税事業者は税込経理になるため、税込の金額で判定します。インボイス登録をしていない副業の人の多くは免税事業者です。税抜で9万8,000円でも、税込で10万円を超えると10万円未満の扱いにはなりません。

雑所得では40万円特例が使えない

40万円未満の特例が雑所得で使えないのは、特例の対象が青色申告者の事業所得などに限られているからです。

この特例は租税特別措置法28条の2に定められています。条文は対象を「青色申告書を提出する」中小事業者とし、さらに「不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務」と書いています。雑所得は入っていません。青色申告そのものも、雑所得では選べない制度です。

一方で、10万円未満と20万円未満のルールは雑所得でも使えます。所得税法施行令138条と139条は、対象に「雑所得を生ずべき業務」を明記しています。

AI副業 | パソコン代の経費

買った年に全額を経費にできるか

購入額と所得区分の組み合わせで変わります

雑所得(会社員の副業に多い)事業所得(青色申告)
10万円未満 ○ その年に全額 ○ その年に全額
10万〜20万円未満 △ 3年で均等に分ける ○ 特例で全額(年300万円まで)
20万〜40万円未満 × 4年で減価償却 ○ 特例で全額(2026年4月以降の取得)
40万円以上 × 4年で減価償却 × 4年で減価償却
  • ※2026年3月31日までに取得した分は、青色申告の特例の上限が30万円未満です
  • ※私用と兼用なら、経費にできるのは副業で使う割合の分だけです

AI副業ラボ

副業が雑所得か事業所得か

会社員の副業は、多くの場合で雑所得として申告します。国税庁の所得税基本通達は、取引を記録した帳簿書類を保存していない副業を、原則として雑所得としています(収入が300万円を超え、事業と認められる事実がある場合を除く)。副業がどちらに当たるかは、AI副業で開業届は出すべき?雑所得と事業所得の分かれ目【2026年】で詳しく整理しました。

30万円のパソコンを11月に買った場合

雑所得の人が30万円のパソコンを11月に買って使い始めると、その年の経費は1万2,500円です。

パソコンの法定耐用年数は4年で、定額法の償却率は0.250です。1年分は30万円×0.250で7万5,000円になります。使い始めた年は、使った月数で割ります。11月と12月の2か月分なので、7万5,000円×2÷12で1万2,500円です。残りは翌年以降、毎年7万5,000円ずつ経費にします。

条件2026年分の経費
雑所得・30万円・11月から使用1万2,500円
雑所得・18万円・一括償却を選択6万円(3年間同額)
雑所得・9万8,000円(税込)9万8,000円
青色の事業所得・30万円・11月から使用30万円(特例を使う場合)

一括償却資産は月割りをしません。そのため、12月に買っても3分の1を経費にできます。表の数字は、副業専用で使った場合の金額です。

年末の駆け込み購入は効き目が小さい

雑所得の人が「年内に買えば今年の節税になる」と考えて12月に30万円のパソコンを買っても、その年の経費は1か月分の6,250円です。節税目的で買う時期を早めても効果は小さいため、副業で必要になった時期に買うほうが判断を誤りません。

使い始めた日にも気をつけてください。経費にできるのは「業務の用に供した」年です。12月に届いても、副業で使い始めたのが1月なら翌年分になります。

私用と兼用なら使った割合だけ

パソコンを私用と兼用するなら、経費にできるのは副業で使った割合の分だけです。この分け方を家事按分といいます。

たとえば副業で使う時間が全体の6割なら、その年の減価償却費の6割を経費にします。割合は、作業時間の記録など説明できる根拠で決めます。10万円などの判定は、按分する前の購入額で見ます。按分後の金額が10万円を切っても、10万円未満の扱いにはなりません。

AIの月額サービス代の按分は、AI副業のサブスク代は経費になる?ChatGPT・Claude課金の落とし穴【2026年】で扱っています。

申告のときに添える書類

一括償却資産と40万円未満の特例は、どちらも確定申告書に明細を添えることが適用の条件です。所得税法施行令139条2項と、租税特別措置法28条の2の3項がそれぞれ定めています。

  • 一括償却資産:対象資産の取得価額の合計を書いた書類を添付し、計算書類を保存する
  • 40万円未満の特例:対象資産の明細を確定申告書に添付する
  • 通常の減価償却:決算書や収支内訳書の減価償却の欄に記入する

雑所得の場合は、申告書の雑所得の欄に収入と必要経費を書きます。減価償却費の計算メモは手元に残し、税務署に聞かれたら説明できるようにします。

帳簿ソフトで減価償却を自動計算する

青色申告で事業所得として申告している人は、会計ソフトの固定資産台帳を使うと計算の手間が減ります。マネーフォワード クラウド確定申告の公式ヘルプによると、固定資産台帳に登録すると減価償却費の仕訳を自動で作れます。

雑所得の人は、購入額と使い始めた月がわかれば手計算でも足ります。ソフトが向くのは、毎年いくつもの機材を買う人や、青色申告で帳簿をつける人です。

確定申告ソフトの無料版と有料版の違いは、AI副業の確定申告ソフトは無料で足りる?切り替える目安で比べています。

よくある質問

副業を始める前に買ったパソコンも経費になる?

私用で持っていたパソコンを副業に使い始めた場合も、副業で使う分は経費にできる余地があります。ただし、購入額ではなく、使い始めた時点の未償却の残りを計算し直す必要があります。計算が複雑になるため、税務署か税理士に確認してください。

副業で赤字になってもパソコン代を給与と相殺できる?

雑所得の赤字は給与所得と相殺できません。パソコン代で雑所得がマイナスになっても、給与の税金は戻りません。事業所得として認められる場合は、相殺できる余地があります。

中古のパソコンも同じ扱い?

中古でも、購入額による10万円・20万円の判定は同じです。減価償却をする場合は、新品の4年ではなく、中古用の短い耐用年数を使う場合があります。

周辺機器やソフトはどうなる?

モニターやキーボードなどの周辺機器も、購入額で同じように判定します。画像生成ソフトなどの買い切りソフトは、ソフトウエアとして扱われ、10万円以上なら原則として減価償却の対象です。

まとめ

AI副業のパソコン代は、購入額と所得区分で経費にできる時期が変わります。

  • 10万円未満(免税事業者は税込で判定)なら、雑所得でもその年に全額を経費にできる
  • 10万〜20万円未満は、雑所得でも一括償却で3年に分けられる
  • 40万円未満を全額経費にできる特例は、青色申告の事業所得だけが対象
  • 雑所得で20万円以上のパソコンは、4年で減価償却し、初年度は月割りになる
  • 私用と兼用なら、副業で使った割合だけを経費にする

高いパソコンを買う前に、自分の副業がどの所得区分で申告するものかを確かめてください。判断に迷う場合は、所轄の税務署か税理士に相談すると確実です。

※本記事は情報提供を目的としたもので、副業・転職による収入や成果を保証するものではありません。料金・仕様は変動するため、利用前に必ず公式サイトでご確認ください。

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