AI副業・収益化

副業の所得は年末調整に書く?見積額と489万円の段差

※本サイトの記事にはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります


※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。

秋になると、勤務先から年末調整の書類が届きます。AI副業を始めた人が手を止めるのは、基礎控除申告書の「給与所得以外の所得の合計額」の欄です。副業の金額を書くと会社に知られそうで、空欄のまま出したくなります。

結論として、副業の所得は見積額に含めて書くのが正しい記入です。2026年分(令和8年分)は、この見積額で基礎控除が最大37万円変わります。書かずに出しても、確定申告の段階で差額を払うことになります。

この記事でわかること

  • 2026年分の基礎控除の区分と、副業でまたぎやすい489万円のライン
  • AI副業の「所得」の見積もり方(売上をそのまま書かない)
  • 書かなかった・ずれた場合の精算方法と、会社に伝わる情報の範囲

結論:副業の所得も見積額の対象

基礎控除申告書の見積額は、給与だけでなく本人の1年間の所得をすべて合計した金額です。書類には次の4つの数字を書きます。

  1. 給与の収入金額
  2. 給与の所得金額(収入から給与所得控除を引いた額)
  3. 給与所得以外の所得の合計額
  4. 合計所得金額の見積額(2と3の合計)

AI副業の報酬は3の欄に入ります。クラウドソーシングのライティング報酬、ブログの広告収入、ココナラの販売代金などが該当します。

勤務先は4の見積額を見て、年末調整で差し引く基礎控除の額を決めます。副業分を抜いて書くと、勤務先は実際より低い所得で計算します。基礎控除が多く引かれた分は、あとから本人が払う税金として戻ってきます。

2026年分の基礎控除と489万円の段差

2026年分の基礎控除は、2026年度の税制改正で引き上げられました。国税庁のタックスアンサー(No.1199)によると、令和8年分・令和9年分の金額は次のとおりです(最終確認日:2026-09-17)。

本人の合計所得金額基礎控除額(令和8・9年分)
489万円以下104万円
489万円超 655万円以下67万円
655万円超 2,350万円以下62万円
2,350万円超 2,400万円以下48万円
2,400万円超 2,450万円以下32万円
2,450万円超 2,500万円以下16万円
2,500万円超0円

改正は2026年12月1日に施行され、2026年12月の年末調整から新しい金額で計算します。国税庁のQ&A(令和8年5月)は、12月1日より前に新しい様式で書類を受け取ってもよいとしています。

489万円超で基礎控除は37万円の減額

合計所得が489万円を1円でも超えると、基礎控除は104万円から67万円に下がります。差は37万円です。所得税率が10%の人なら約3.7万円、20%の人なら約7.4万円の所得税が増えます(復興特別所得税は含まない概算)。

489万円は給与だけの人なら、給与収入で約665万円に当たります。給与所得控除を引いた単純計算の目安です。

副業で段差をまたぐ典型例

段差をまたぐのは、給与だけなら489万円以下に収まる人です。給与所得控除の計算式で、2つの例を出します。

  • 給与収入600万円の人:給与所得は436万円。副業の所得が53万円を超えると489万円を超える
  • 給与収入650万円の人:給与所得は476万円。副業の所得が13万円を超えると489万円を超える

2つ目の例では、確定申告が不要になる「20万円」より少ない副業所得で区分が変わります。給与が600万円台の会社員ほど、副業の見積額の書き方で結果が変わります。

なお、この段差は令和8年分・令和9年分だけの特例です。国税庁の表では、令和10年分以後は合計所得132万円超2,350万円以下が一律62万円になります。

AI副業の所得の見積もり方

見積額の欄に書くのは「所得」で、売上(入金額)ではありません。AI副業の多くは雑所得として扱われ、所得は次の式で出します。

  • 雑所得 = 1年間の売上 - 必要経費

事業所得として青色申告をしている人は、青色申告特別控除を引いた後の金額が所得になります。雑所得と事業所得の分かれ目はAI副業で開業届は出すべき?雑所得と事業所得の分かれ目で整理しています。

11月時点での出し方

年末調整の書類は11月ごろに出すため、12月までの数字はまだ確定していません。次の手順で見積もると、実際の数字から大きく外れにくくなります。

  1. 1月から10月までの売上を、取引先ごとの明細や入金履歴から集計する
  2. 同じ期間の必要経費(AIツールの月額料金、手数料など)を集計する
  3. 11月・12月分は、直近3か月の月平均で見込む
  4. 売上から経費を引いた額を、見積額の3の欄に書く

AIツールの利用料をどこまで経費にできるかは、AI副業のサブスク代は経費になる?ChatGPT・Claude課金の落とし穴にまとめています。

AI副業で数字を間違えやすい3か所

AI副業の見積もりで数字がずれやすいのは、次の3か所です。

  • 源泉徴収された報酬:手取りではなく、源泉徴収される前の報酬額が売上になる
  • プラットフォーム手数料:売上から差し引かれた手数料は、経費として別に数える
  • ドル建ての報酬:海外サービスの報酬は円に換算した額で集計する

源泉徴収の扱いはAI副業の源泉徴収10.21%|対象の仕事と取り戻し方で解説しています。

見積額の書き方3通りの違い

記入の仕方は3通りに分かれます。どれを選んでも、最終的な税額は確定申告などで実際の所得に合わせて精算されます。変わるのは、年末調整の時点の正確さと、あとからの手間です。

年末調整 | 基礎控除申告書の見積額

副業の所得の書き方3通り

最終的な税額は、実際の所得で精算されます

年末調整の計算あとからの精算勤務先に伝わる情報
所得を見積もって書く 売上-経費 ○ 実態に近い基礎控除で計算 ○ ずれは小さく済みやすい △ 給与以外の所得の合計額
副業分を書かない 給与所得だけ × 控除が多すぎる場合がある × 追加で納税が出る場合がある △ 伝わらないが正しい記入ではない
売上をそのまま書く 経費を引かない △ 控除が少なすぎる場合がある △ 確定申告で取り戻す手間 △ 実態より大きい額が伝わる
  • ※基礎控除の区分をまたがない場合、年末調整の基礎控除額は変わりません
  • ※副業の所得が20万円を超える場合は、どの書き方でも確定申告が必要です

AI副業ラボ

書かずに出した場合の精算

副業の所得が年間20万円を超える会社員は、年末調整とは別に確定申告が必要です。確定申告では副業を含めた実際の所得で基礎控除を計算し直します。年末調整で基礎控除が多く引かれていれば、その差額も確定申告で納めます。

副業の所得が20万円以下でも、年末調整の見積額がずれて基礎控除の区分が変わった場合は、そのままでよいか判断が分かれます。区分をまたいだかもしれないときは、所轄の税務署に確認してください。20万円の判定と住民税の申告はAI副業で確定申告は必要?20万円の壁と経費・住民税バレ対策で扱っています。

年明けに見積もりのずれに気づいたとき

見積額と実際の所得がずれて区分が変わった場合、直し方は2つあります。

  • 勤務先で再調整してもらう:源泉徴収票を受け取る前など、勤務先が年末調整をやり直せる時期なら依頼できる
  • 確定申告で直す:勤務先での再調整が難しい場合は、確定申告で正しい基礎控除に合わせる

区分をまたがない範囲のずれなら、年末調整の基礎控除額は変わりません。見積額は年の途中で出す概算です。区分の境目から離れている人は、月平均の見込みで足ります。

会社に伝わる情報の範囲

見積額に副業の所得を書くと、勤務先の担当者には「給与以外の所得がある」ことと、その合計額が伝わります。副業を認めている会社なら、年末調整の書類を理由に問題になることは通常ありません。

副業が就業規則で禁止されている、または申請が必要な会社では、見積額を書かないことで隠す方向に進むのは避けてください。副業分を抜いて書いても、確定申告や住民税の申告で所得は確定し、住民税の額にも反映されます。書類を低く書いて隠すより、先に会社のルールを確認して申請するほうが後のリスクは小さくなります。

申請書の書き方はAI副業を会社に申請する書き方|業務委託の欄はどう埋めるにまとめています。住民税から伝わる経路は副業が会社にバレない住民税のやり方|普通徴収の落とし穴で解説しています。

見積もりを毎年楽にする記録の付け方

11月に慌てて通帳をさかのぼる人は、1年分の売上と経費を月ごとに集計できていません。見積額を出す作業は、翌年の確定申告で行う集計とほぼ同じです。

月ごとの売上と経費が記録されていれば、10月までの合計はすぐに出ます。489万円のような境目の近くにいる人ほど、見積もりの精度が税額に直結します。

会計ソフトを使わなくても、表計算ソフトで月ごとの売上・経費・手数料を並べておけば見積もりは出せます。取引が月数件のうちは手作業でも足ります。

よくある質問

Q. 見積額の「給与所得以外の所得」に、副業の内容まで書く必要はありますか。

A. 見積額の3の欄に書くのは、給与以外の所得の合計額です。仕事ごとの内訳は、この欄の記入事項ではありません。

Q. 副業が赤字の場合はどう書きますか。

A. 雑所得の赤字は、給与所得と差し引きできません。雑所得が赤字なら、3の欄は0円として扱うのが基本です。事業所得の場合は扱いが異なるため、税務署か税理士に確認してください。

Q. 11月に書類を出した後、12月に大きな案件が入ったらどうなりますか。

A. 基礎控除の区分が変わらない範囲なら、年末調整の結果は変わりません。区分をまたいだ場合は、勤務先での再調整か確定申告で実際の所得に合わせます。

Q. 配偶者がAI副業をしている場合は、何に気をつければよいですか。

A. 配偶者控除等申告書に、配偶者の合計所得金額の見積額を書きます。国税庁のQ&Aによると、令和8年12月1日から同一生計配偶者や扶養親族の所得要件は58万円から62万円に引き上げられました。配偶者の副業も、売上ではなく経費を引いた所得で判定します。

Q. 2026年分の基礎控除が増えたなら、年末調整で税金は戻りますか。

A. 1月から11月までの給与からは改正前の税額表で源泉徴収されています。12月の年末調整で改正後の基礎控除を使って1年分を計算し直し、差額を精算する仕組みです。戻る額は人によって異なります。

まとめ|見積額は所得で正確に

基礎控除申告書の見積額には、AI副業の所得も含めて書きます。2026年分は合計所得489万円を境に基礎控除が37万円変わるため、給与収入600万円台の会社員は副業の数万円で区分が変わります。

見積もりは「10月までの売上-経費」に11〜12月の見込みを足せば出せます。書かずに出しても確定申告で精算されるため、隠す効果はほとんどありません。副業のルールを会社に確認してから、所得の数字を正確に書いてください。

あわせて読みたい

参考にした情報

※本記事は情報提供を目的としたもので、副業・転職による収入や成果を保証するものではありません。料金・仕様は変動するため、利用前に必ず公式サイトでご確認ください。